前歯の審美歯科治療において考慮すべき要素
前歯を綺麗に整えるための治療では、考慮すべき要素がいくつか存在します。
1歯の切削は最小限にするべき
歯の形状、色合い、配置を改良するために、歯の切削が必要な場合があります。その場合でも、切削は最小限に抑えるべきです。
2健全な手法を採用すること
ホワイトニング、クリーニング、矯正治療、または削らないベニアなど、「歯を可能な限り削らない」、「健全な方法」を選択することが重要です。
3レジン系材料を使用しないこと
レジン系材料、例えばハイブリッドは吸水性があり、細菌が増殖しやすくなり、清潔さが損なわれます。数か月から1年程度の使用であれば許容範囲ですが、長期使用は歯や歯肉の健康に悪影響を及ぼします。したがって、マニキュアやハイブリッドベニアの長期使用は避けるべきです。
削らない審美歯科(インビザラインGO)とは何か?
インビザラインは、マウスピースを使った歯列矯正法の一つです。数多く存在するマウスピース矯正の中で、削らない審美歯科(インビザラインGO)は、2018年に誕生した新しい歯列矯正システムです。
削らない審美歯科(インビザラインGO)は、奥歯の2本を除く10本の歯を矯正の対象とする方法で、インビザラインGOの最新システムにより、その日に矯正が可能かどうかを即座に判断できます。
この特性は、従来の矯正法や一般的なインビザラインでは難しいものであり、削らない審美歯科(インビザラインGO)だけの特長です。
削らない審美歯科(インビザラインGO)の利点
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前歯の審美治療が可能で、天然歯を削る必要がない
前歯の審美治療を行う際、伝統的な手法(セラミッククラウン、ラミネートベニア)では天然歯の切削が必要でした。確かに美しい歯は素晴らしいものであり、適切に削ることで更なる美しさを追求することは患者にとって大きな利点となります。しかしながら、当院ではより低侵襲で健康に配慮した、審美歯科治療を推奨しています。
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目立たないマウスピース
透明なマウスピースを用いて矯正するため、ワイヤー矯正に比べ目立ちません。他人に気付かれることなく歯列矯正ができるのは大きなメリットです。
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取り外し可能
矯正用のマウスピースはいつでも簡単に取り外すことができます。例えば、食事時や大切な人と会う時にはマウスピースを外すことも可能です。また、マウスピースは取り外せるので、歯磨きも通常通り行うことができます。ワイヤー矯正では、ワイヤー間に食べ物の残りやプラークが溜まりやすく、虫歯リスクが高まります。
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痛みや違和感が少ない
ワイヤー矯正では、不均一な装置やワイヤーにより口内が傷つき、口内炎を発症するリスクがあります。しかし、削らない審美歯科(インビザラインGO)のマウスピースは、装着していても口内を傷つけることはありません。また、矯正治療に伴う痛みは、歯が動く際にも発生しますが、削らない審美歯科(インビザラインGO)による矯正治療は、通常のワイヤー矯正に比べて動く歯の痛みが少ない、と多くの矯正歯科医が報告しています。
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矯正しながらホワイトニングが可能
削らない審美歯科(インビザラインGO)のマウスピースにホワイトニングジェルを入れることで、矯正を行いながらホワイトニングもできます。人に気付かれずに歯並びと歯の白さを改善できる削らない審美歯科(インビザラインGO)は、多忙な現代人にとって革新的なシステムと言えるでしょう。
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短期間の治療
全顎矯正治療は通常1.5年~2年の治療期間を要するとされています。しかし、非切削審美歯科(インビザラインGO)では、奥歯の2本を動かさないため、約半年以内に治療を完了することができます。
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経済的な治療費用
全顎治療では医院によりますが、治療費が約800,000~1,000,000円かかることが多いです。しかし、非切削審美歯科(インビザラインGO)は、検査費などを含む税込みの費用が400,000~500,000円で治療が可能で、経済的にも優れた矯正方法です。
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事前に最終的な仕上がりのイメージが確認できる
非切削審美歯科(インビザラインGO)では、歯型をスキャンしてコンピューターに取り込み、専用のシミュレーションソフトを使用することで、歯の動きのシミュレーションを事前に確認できます。また、最終的な仕上がりのイメージを事前に確認できるのも、非切削審美歯科(インビザラインGO)やインビザラインシステムが提供する独特のメリットです。
削らない審美歯科(インビザラインGO)への留意事項
1.全ての歯並び矯正が適用可能ではない
削らない審美歯科(インビザラインGO)のマウスピース矯正は主に、前歯の軽微な歯並びの問題に対応しています。それ故、全方位的な治療法ではなく、噛み合わせ全体の問題や、前歯の歯並びが大幅に乱れている場合、適用が難しいケースも存在します。
2.指示された装着手順を守らなければ効果は得られない
マウスピース矯正は、自由に取り外しが可能なため、その利便性は大きなメリットと言えます。しかしながら、歯の表面に装置を固定する従来の矯正治療とは異なり、自己管理が必要です。つまり、装着を忘れたり、1日に20時間以上の装着時間を守らなかったりすると、期待した効果が得られず治療期間が長引く可能性があります。治療を成功させるためには、所定の装着時間の遵守が必須です。
3.施術可能な医院は限られる
削らない審美歯科(インビザラインGO)は最新の矯正治療法であるため、必要な専用機器を備えていない歯科医院や、システムに習熟していない歯科医師では施術が不可能です。当医院では、この先進的なマウスピース矯正治療を提供しておりますので、興味をお持ちの方はどうぞお気軽にお問い合わせください。
治療の流れ
1矯正相談
初めに、口腔内の検査と歯並びの評価を行います。必要に応じてレントゲン撮影や口腔内の写真を撮り、治療の詳細、メリット、リスクなどを詳細に説明します。虫歯や歯周病が存在する場合は、その治療が先行します。
2歯型のスキャンと検査
削らない審美歯科(インビザラインGO)専用の歯型スキャン機器であるiTeroを用いて、口腔内のスキャンと検査を行います。
3シミュレーション結果の説明
スキャンした歯型を基に、コンピュータ上でシミュレーションを行い、理想的な歯の配置を視覚化します。その結果にご理解と同意をいただければ、マウスピースの製作を開始し、治療に移ります。スキャンからシミュレーション結果の説明までには約10日から2週間程度を見込みます。
4治療開始
ついに治療の開始です。目標を見据え、マウスピースの適切な装着を実施します。マウスピースの発注から治療開始までには約2~3週間が必要です。
5リテーナーの装着
治療完了後は、リテーナー(保定装置)の装着が続きます。矯正治療後に歯が元の位置に戻らないよう、リテーナーは不可欠です。その装着期間は個人差がありますが、最低でも1~2年間は継続することが推奨されています。
マウスピース型矯正装置(インビザライン)
一般的に、歯の表面に小さな装置を取り付け、ワイヤーを通して矯正を進めていく「ワイヤー・ブラケット」が広く知られていますが、審美的な面で「ワイヤー・ブラケット」をデメリットと捉える患者様も少なくはありません。
歯並びを綺麗にしたいけれど、目立つ「ワイヤー・ブラケット」は恥ずかしい、見た目が良くないと歯科矯正をためらっている方におすすめなのが、インビザラインと呼ばれるマウスピース型の矯正歯科装置です。
インビザラインは透明なマウスピースですので、ワイヤー・ブラケットのように目立つ矯正装置ではありません。
また、取り外しが可能なため、重要な場面では外しておくことも可能です。
当院はこのマウスピース型矯正歯科装置の治療経験と実績が豊富な歯科医がおります。
審美性の高い歯の矯正治療に興味のある方は是非、当院にご相談ください。
マウスピース型矯正装置(インビザライン)をおすすめする理由
インビザラインで使用するマウスピースは透明なので、装着していても目立つことはありません。
矯正していることに気づかれないことが大半です。
矯正治療中であっても、食事や会話を楽しめ、周囲の目を気にすることがありません。
特に審美性を気にする若い世代の方や営業職、接客業等、人前に出る機会の多い方におすすめしております。
また、インビザラインは他にもメリットがたくさんあります。
1つ目はマウスピース型の装置であるため、簡単に取り外しが出来ます。
食事の際や歯磨きの際に取り外すことができるので、矯正具にものが挟まったりといった煩わしさがありません。
自分の歯をいつも通りに磨けるほか、マウスピースも丸ごと洗浄できるので、いつでも清潔に使用できます。
また、インビザラインは金属を使用していないため、金属アレルギーが気になる方でも安心してお使いいただけます。
マウスピース型矯正装置(インビザライン)はこんな方におすすめしています
- 矯正していることを気づかれずに歯並びを整えたい方
- 矯正前と同じように食事や会話を楽しみたい方
- 金属アレルギーが気になる方
- つけっぱなしの治療法に不安のある方
- マウスピースの装着時間を守るセルフコントロールができる方
マウスピース型矯正装置(インビザライン)を用いた矯正の特徴
1.矯正治療中であることを他人に気づかれにくい
マウスピースの素材は透明ですので、装着していても他人にはほとんど分かりません。
矯正装置が目立つのがイヤだという方など、審美性を気にされる方に特におすすめの治療法です。
2.取り外しができるので食事を選ばずに楽しめる
歯面に固定するワイヤー・ブラケットなどの装置は、ワイヤーに絡みやすい食べ物や硬いものとの相性が悪く、壊れたり外れたりするデメリットがありました。
しかし、インビザラインは食事の際はマウスピースを取り外して楽しむことができます。
食事を選ばずに好きなものが食べられるのは、大きなメリットとなります。
3.口腔内のトラブルのリスクを軽減できる
凹凸のあるワイヤー・ブラケットは、口の中の粘膜に当たり、口内炎ができる、痛いといったデメリットを感じる患者様も少なくありません。
しかし、インビザラインはマウスピースですので、口の中を切るような素材はなく、激しいスポーツをする方などにも適しています。
4.いつでも清潔に使用できる
マウスピースは取り外しが可能なので、毎日のお手入れがとても簡単です。
自分の歯は外して今まで通りの歯磨きやデンタルフロスでのお手入れを、使用するマウスピースも丸ごと洗浄ができます。
洗浄も水に発泡性の洗浄タブレットを入れ約10分間放置しておくだけなので、手間になりません。
5.歯の動きを目で確認できる
インビザラインでは、「クリンチェック」と呼ばれるコンピュータ画像による3Dのシミュレーションを見ることができます。
治療開始〜完了まで、どのように歯が矯正されていくのかを患者様の目で確認することができるので、治療計画をご自身でも把握しやすく、とても安心です。
ワイヤー・ブラケットを使用した矯正では、治療計画をお見せする術がないため、あくまでも歯科医による経験則で治療が進みます。
クリンチェックを用いれば、医師と患者様の間で治療計画を共有できるので、その後で治療を進めていくか、患者様に判断していただく形がとれます。
クリンチェックの結果、理想とする歯並びにならない場合は、治療しないという選択肢をとることも可能ということです。
6.治療期間を把握できる
クリンチェック治療計画では、必要なマウスピースの枚数と治療期間を把握することができます。
マウスピース矯正装置を正しい時間で使用していただくことで、計画通りに矯正治療が進められます。
ワイヤー・ブラケットでは分からない治療期間を患者様自身にも把握していただけるので、結婚式や就職活動等のご予定がある場合にも、治療が完了しているか、歯並びがどの程度矯正されているのかを治療開始前から確認することが可能です。
7.歯型採取は1回で全ての装置を作製する
マウスピース型矯正では、歯型を採取するのは初めの1回のみで、全ての装置を一度に作製します。
レントゲン、口腔内写真のデータを元に、歯の移動具合をシミュレーションして理想の歯並びになるまでのマウスピースを初めに作製します。
8.通院頻度を抑えられる
ワイヤー矯正や他のマウスピースの矯正の場合、通常2週間〜4週間に1度通院が必要です。
しかし、マウスピース型矯正では、その頻度を2ヶ月〜3ヶ月に1回に抑えることができます。
マウスピース型矯正は、10日〜2週間に1回、マウスピースをご自宅で新しいものに取り替えて頂き治療を進めていきます。
アタッチメントの装着、IPRなど、治療開始時は通院回数が多くなりますが、治療開始後は頻度を大幅に抑えることが出来ます。
お仕事が忙しくなかなか来院できない方や遠くからご来院される方でも無理なく矯正治療が可能となります。
9.痛みが少ない
矯正治療は歯に力をかけ、徐々に正しい位置へ動かしていくため、どうしても痛みを伴います。
無痛矯正は現時点で存在しませんが、方法によって、痛みの種類・度合いは大きく異なります。
ワイヤー矯正は、月に1回、歯科医の手でワイヤーを締めるので、歯科医の腕により痛みは大きく変わります。
また、ワイヤー矯正は一般的に痛みの大きい矯正方法だと言われています。
インビザラインの場合は、人の手で調整するのは難しい0.2〜0.3ミリの細かい調整を少しずつかけていくので、痛みが少ないとされています。
過去にワイヤー矯正をした後、インビザライン矯正に変更された患者様は、インビザラインではほとんど痛みを感じないと言うほど、痛みに差が出ます。
10.口内炎など口腔内のトラブルのリスクがない
ワイヤー矯正は凹凸のある矯正装置を使用しているため、どうしても口腔内の粘膜を傷つけてしまうことがあります。
場合によっては頻繁に口内炎ができ、治りにくいと感じる患者様もいます。
「歯の矯正治療は口内炎との戦い」と言われてしまうほど大きな問題であり、矯正以上の不快感や痛みを感じる患者様も多いです。
インビザライン矯正は、凹凸のない矯正装置を使用しているため、口内炎の心配はありません。
口腔内の粘膜を傷つけることはないので、口内炎等の口腔内トラブルはほとんど発生しません。
11.金属アレルギーの心配がない
インビザラインに使用するマウスピースは金属を使っていません。
金属アレルギーの方、金属アレルギーが心配な方でも安心して治療ができます。
世界的に見ても治療の効果を実感しやすく、満足度の高いインビザライン治療
アメリカにあるアライン・テクノロジー社の開発したインビザライン・システムは透明で目立ちにくく、取り外しのできる矯正装置としてまたたく間に世界的な治療法として確立しました。
2017年12月には世界80ヶ国以上の国々で使用され、500万人以上の患者様の治療実績を誇る世界一のマウスピース矯正です。
インビザラインの凄いところは、実際に治療を受けた患者様の満足度が極めて高いことです。
多くの審査のある学術専門誌(AJOやJCO等)の臨床報告・アンケートによると、インビザライン治療に非常に満足した患者様は87%です。
また、「インビザライン治療を知人に勧めますか?」というアンケートに”勧められる”と回答した患者様は89%もいらっしゃいました。
インビザラインの治療の効果に非常に満足いただけているのが分かると思います。
マウスピース型矯正装置(インビザライン)の薬事認証について
インビザラインは、2017年の12月末の時点で既に500万人以上の治療実績を誇ります。
そんなインビザライン・システムはFDA(アメリカ食品医薬品局)の医療機器として認証を受けており、ISOを取得している最新の工場で製造されています。
日本において、インビザラインを含む国内外の全てのカスタムメイドのマウスピース型矯正歯科装置は、患者様1人1人に合ったものを作製するため、市場流動性はありません。
そのため、薬事法上の医療機器、歯科技工法上の矯正装置にも該当せず、医薬品副作用被害救済制度の適用とならないこともあります。
しかし、インビザラインで使用するマウスピースの素材は日本の薬事認証も受けており、アレルギー等の安全性は確保されています。
中学生・高校生の矯正にもおすすめできるマウスピース型矯正装置(インビザライン)
思春期の中学生、高校生は、矯正歯科矯正装置の審美性を特に気にする年頃ですので、透明で目立ちにくいインビザラインの治療に適しています。
また、成人矯正にはない中高生のための特別な機能として「コンプライアンス・インジケータ」があります。
マウスピースが唾液に反応して色が薄くなるしくみで、装着時間を確認することができる機能です。
インビザラインの矯正装置は取り外しができるマウスピース型であることが最大のメリットですが、セルフコントロールが未熟な世代の場合、矯正治療の失敗につながることがあります。
そのため、「コンプライアンス・インジケータ」という機能を使って、ご両親や医師が装着時間を視覚的に確認することができるようなっています。
これにより、患者様自身が積極的にマウスピースを装着するように促すことも可能です。
矯正治療後の後戻りを予防するリテーナー
リテーナーは、治療後に装着する後戻し防止用の装着具です。
矯正治療を完了しても、リテーナー無しでは、歯は徐々に元の位置に戻ろうとする”後戻り”が起きます。
矯正期間と同じ期間を保定期間としてリテーナーを装着することで、確実に後戻りを防ぐことができます。
アライン・テクノロジー社の提供する丈夫なビベラ・リテーナーもあります。
マウスピース型矯正装置(インビザライン)の注意点
矯正治療中の食事についての注意点
ワイヤー矯正とは異なり、マウスピースを外すことで、矯正前と同じように食事を楽しむことが出来ます。
ワイヤー矯正は繊維質の野菜、硬いお肉などが食べにくく感じますが、インビザラインでは食材の制限がなく、今まで通りに美味しく食べられます。
ただし、食事が終わったら、必ず歯磨きをしてからマウスピースをはめる必要があります。
水はマウスピースをしたままでも全く問題ありませんが、糖分の含まれる飲み物や着色しやすいお茶類などは虫歯や着色の原因になるため、外して飲み、飲んだ後は歯磨きしてからはめるのが理想的です。
虫歯や歯周病に関する注意点
矯正治療は健康な歯と歯茎があってこそですので、虫歯や歯周病がある場合は、初めにその治療から進めていきます。
矯正治療の途中で虫歯になってしまった場合は、やむを得ず、矯正治療を中断して虫歯治療を優先しなくてはいけません。
また、虫歯の詰め物を入れたりすることで、作製したマウスピースが上手く使えなくなってしまうことも考えられます。
インビザライン・フルであれば、再検査を経て治療計画の修正が可能ですが、インビザライン・ライトの場合は修正の対応ができない場合もございます。
装着後の発音のしにくさ、喋りにくさに関する注意点
歯の裏側のワイヤー矯正(舌側矯正)のような喋りにくさ、発音のしにくさはありませんが、マウスピースをはめたままの会話は、聞き取りにくいと感じさせてしまうこともあります。
装着時間が足りないと治療に遅れが生じることもあるので、会話する時には少し気をつけてはっきりと話すことを意識しておいた方が良いと思います。
人前で何かを発表する場面や面接などの時にはマウスピースを外すとより安心です。
お仕事等の関係で装着時間が短くなってしまう患者様にはマウスピースの交換タイミングを少し送らせ、2〜3週間の交換頻度にしていただいています。
少し治療期間が長引きますが、効果をきちんと感じていただけます。
矯正時の抜歯について
矯正専門の歯科医でない場合やインビザラインの治療経験の浅い歯科医の場合は、抜歯矯正のハードルが高いため、抜歯を行わないケースもあります。
しかし、インビザライン自体は抜歯矯正ができないものではありません。
インビザライン矯正の治療経験豊富な歯科医であれば、抜歯が必要とあらば、積極的に取り入れています。
インビザラインの技術も日々進化を続け、より良いものへと変わってきています。
以前は苦手としていた第一小臼歯の抜歯矯正に対応した”インビザライン G6”による治療も行われています。
当院では、抜歯あり・抜歯なしに関して、両方のクリンチェック治療計画を見て、患者様に選んでいただくような方針をとっております。
マウスピース型矯正装置(インビザライン)で注意すべき点
インビザラインの最大のメリットは矯正装置であるマウスピースを取り外せることです。
しかし、決められた装着時間を守る自己管理ができないと、治療が進まないというデメリットもあります。
特に本人の意思ではなく、ご両親の意思で矯正治療をしているお子様にこういった失敗が起こりやすいです。
患者様本人が積極的に矯正治療に取り組む姿勢がない場合は、マウスピース型矯正(インビザライン)をおすすめできません。
マウスピース型矯正装置(インビザライン)に関するQ&A
マウスピースの装着のみで、上手く矯正できるものなのでしょうか?
矯正治療というと、ワイヤー・ブラケットによる頑丈な装置のイメージがあるので、プラスチックで出来たマウスピースで本当に歯並びが綺麗になるものなのかと疑問を持たれる患者様も少なくはありません。
インビザラインで使用するマウスピースは、コンピュータ・シミュレーションによる、患者様1人1人の歯並びに合わせて設計・作製します。
歯とアタッチメントに密着して装着するだけで持続的に力を加え、理想とする歯並びに近づけるように歯を移動させます。
インビザラインは世界的に見ても、治療効果、患者様の満足度が高く、多くの特許を取得している歯列矯正システムです。
当院にて、マウスピースのサンプルをご用意しておりますので、是非お気軽にご相談ください。
歯並びによっては、マウスピース型矯正を受けられないこともありますか?
矯正装置には、それぞれ得意とする症例があるため、インビザラインで治療が難しいケースも存在します。
しかし、他の装置と併用して治療ができる症例もあり、実際にご相談いただき、治療方針を決めていくのがベストです。
マウスピース型矯正は専門的な知識を要する治療で、他の装置との併用はさらに深い矯正治療の知識と経験を必要とします。
患者様の納得行く形で安心して治療を受けていただくためにも、多くの実績を積んだ矯正専門医へのご相談をおすすめします。
治療期間はどのくらいかかりますか?
歯の移動に関しては、精密なシミュレーションを行うので、ムダな歯の動きはありません。
効率良く短い距離で適切な位置へ歯を動かすので、治療期間は他の矯正と変わらないか、症例によっては早まることもあります。
患者様1人1人の症例によって異なるので一概には言えませんが、インビザラインの平均的な治療期間は1年〜3年です。
歯科矯正は治療費用が高いイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか?
インビザラインは最新技術を活用した治療法ですので、比較的高額な矯正治療だと言えます。
都心の歯科では100万円を超えるような価格設定をしている歯科医院もあります。
当院の場合は、インビザラインに特化した矯正治療を行うことにより、費用を34万円〜85万円(税別)に抑えています。
豊富な治療経験に基づき、適切かつ丁寧な治療をリーズナブルな治療費で提供しており、一人でも多くの患者様に理想の歯並びを手に入れていただきたいと願っております。
矯正を受けるにあたって抜歯は必要ですか?
当院では、なるべく歯を抜かない治療計画を提案させていただいております。
しかし、症例によっては抜歯を必要とするケースもございます。
その際は患者様に詳しくご説明し、治療計画にご理解・ご納得をいただいた上で抜歯を行っております。
インビザラインのマウスピースは1日に何時間装着すればいいですか?
1日に装着していただきたい時間は、20時間以上です。
特別な理由がない限り、飲食と歯磨きの時間を除き、いつも装着していただくことをおすすめしています。
矯正治療の種類
ブラケット矯正
ブラケット矯正とは、歯の表側にブラケットを取り付け、そこにワイヤーを通して歯を動かす矯正治療です。口を開けたときに矯正治療が目立ちますが、矯正力に優れており、ほとんどの症例に適用できます。また、治療期間が短く、治療費も抑えられるなど、患者さまへの負担が少ない矯正治療です。
当院では、目立ちにくい透明や白のワイヤーも使用できますので、お気軽にご相談ください。
裏側矯正
裏側矯正とは、歯の裏側にブラケットとワイヤーを取り付けて歯を動かす矯正治療です。歯の裏側に矯正装置を取り付けるため、口を開けたときに目立ちません。
また、裏側矯正は発音や食事に支障をきたすといわれていましたが、現在では装置が小さくなっているため、大きな支障をきたす心配はないでしょう。
インプラント矯正
インプラント矯正とは、歯茎に埋め込んだ小さなインプラントを固定源として歯を動かす矯正治療です。従来の矯正治療は、歯を固定源としていたため、固定源の歯まで動いてしまうという問題がありました。
インプラント矯正は、固定源がインプラントのため、余計な歯まで動く心配がありません。 また、これまでは難しかった奥歯の移動や、抜歯をしない矯正治療なども行えるようになりました。さらに、治療期間が短いため、患者さまへの負担も抑えられます。
矯正治療の流れ
Step1.カウンセリング
患者さまの歯並びの状態を確認したうえで、治療内容や具体的な方法、メリット・デメリット、治療期間、費用などを詳しくご説明いたします。
この段階で決断される必要はございませんので、どのようなことでもお気軽にご相談ください。
Step2.検査、診断
続いて、レントゲン撮影や口腔内撮影、顔写真撮影、歯型とり、噛み合わせの検査などを行い、お口の状態を詳しく調べます。
Step3.検査結果・治療計画のご説明
患者さまのご要望を踏まえ、最適と思われる治療法をご提案いたします。綿密な治療計画を立て、実際の治療期間や費用をご説明いたしますので、この段階で治療を受けられるかどうかご判断ください。
なお、むし歯や歯周病がある場合は、先にそちらの治療が必要です。
Step4.治療開始
矯正治療を開始します。治療期間中は定期的にご来院いただき、矯正装置の調整と経過観察を行います。痛みが出たり口の中が荒れたりしたときはいつでもご相談ください。
Step5.保定・観察期間
矯正装置を取り外し、保定期間へと移行します。矯正した歯は元の位置に戻ろうとするため、保定装置を装着する必要があります。保定装置をしばらく装着して、十分に保定ができたら矯正治療は完了です。
その後は、3~6ヶ月に1回のペースで歯のメンテナンスや経過観察のために通っていただきます。